日経平均が上がっているのに高配当株が下がっているわけ

株式基本

はじめに:今日の市場は「二極化」している?

2025年10月2日の東京株式市場。日経平均株価は5営業日ぶりに反発し、終値で前日比385円88銭高の4万4936円73銭となりました。一方で、TOPIX指数は続落し、前日比7.34ポイント安の3087.40ポイント。高配当株を代表する「日経平均高配当株50指数連動型上場投資信託(1489)」も、終値で前日比14円安の2560円と軟調です。

「日経平均は上がってるのに、なぜ高配当株は下がるの?」という声が、初心者投資家から聞こえてきそうです。この記事では、日経平均が上昇していてもTOPIXが下落しているような「二極化」局面で、高配当株が下落しやすい理由を、わかりやすく解説します。私のブログ「初心者でもわかる株投資」(https://syosinsyaminikabu.com/)では、こうした市場の「なぜ?」を解き明かすのがモットー。さっそく本題に入りましょう。

理由1:日経平均とTOPIXの「性格の違い」がもたらす歪み

まず、基本をおさらい。日経平均株価は、日本を代表する225銘柄の株価を平均した指数で、大型株(特に輸出関連やハイテク株)が大きなウェイトを占めています。一方、TOPIX(東証株価指数)は東証プライム市場の全銘柄を対象とした時価総額加重平均指数で、市場全体の動きをより広く反映します。

  • 今日のような局面:日経平均の上昇は、主に半導体株(例:キオクシアのストップ高)やAI関連株の買い戻しが牽引しています。 これに対し、TOPIXは全体の重しとなる中小型株やバリュー株(高配当株の多くが該当)の弱さが目立ち、下落に転じています。

要するに、日経平均は「一部の人気株の祭り」で上がる一方、TOPIXは「市場全体の疲れ」が露呈しやすいんです。この歪みが、高配当株の相対的な下落を招きます。高配当株はTOPIXの構成銘柄に多く含まれるため、指数全体の下押し圧力が直撃するわけです。

理由2:高配当株の「セクター特性」が成長株ブームに弱い

高配当株といえば、銀行、通信、電力、商社などの成熟産業が中心。安定した配当を魅力に、長期保有向きですが、成長期待が低いのがネックです。

  • 上昇相場での二極化:日経平均を押し上げるのは、半導体や電子部品などのグロース株。これらがAIブームや米株高の影響で買われると、資金は高配当株から流出します。特にTOPIXが下落する局面では、投資家が「リスクオフ」になり、バリュー株(高配当株)を売却して現金化する動きが加速。
  • 具体例:今日の下落した日経高配当株50 ETFを見ると、構成銘柄の多くが金融セクター(三菱UFJフィナンシャル・グループなど)で、利回り重視の投資家が「今は成長株にシフト」と判断した可能性が高いです。結果、株価が下がると配当利回りは一時的に「高く」見えますが、これは株価下落の「落とし穴」。 実際、利回りが急上昇するのは、業績懸念や金利上昇(高配当株の敵)のサインの場合が多いんです。

理由3:金利・為替の「見えない圧力」が高配当株を直撃

もう一つの要因は、マクロ環境。日経平均の上昇を支える円安・ドル高が進む中、TOPIX全体では金利上昇懸念がくすぶっています。

  • 金利の上昇:高配当株は「債券代替」として人気ですが、10年国債利回りが上がると(今日ももみ合いながら警戒)、預金金利が魅力的に見え、株から資金が逃げます。
  • 為替の影響:輸出大型株(日経平均の主力)は円安で恩恵を受けますが、高配当株の多くは内需中心。TOPIX下落時は、この内需株の売りが目立ちます。

こうした要因が重なり、日経平均の「局所的上昇」が高配当株の「全体的下落」を助長するのです。

結論:高配当株投資は「長期目線」で揺るがず

今日の市場のように、日経平均が上がってもTOPIXが下がる局面は、高配当株にとって「一時的な試練」。パニック売りせず、むしろ押し目買いのチャンスと捉えましょう。私のポートフォリオでは、高配当株をコアに据え、配当再投資で複利を効かせています。利回り4%以上の銘柄を分散保有すれば、短期の下落など怖くありません。

あなたの高配当株戦略はどうですか?コメントで教えてください! (https://syosinsyaminikabu.com/)。

(参考:市場データは2025年10月2日終値時点。投資は自己責任でお願いします。)

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