その他製品株の特徴

日本株の33業種

その製品セクターは、他の製造業セクターに含まれない商品を扱っている、セクターを指します。

具体的には、玩具、スポーツ用品、文具などの、一般消費者向け商品が多いです。

名前の通り分類できない製品が、すべて含まれているので、個々の企業を見たほうがいいセクターです。

その他製品セクターにおける為替変動の影響

円高の影響

  1. 輸入コストの低下:海外から部品や原材料を調達する企業にとっては、輸入コストが下がるため利益率が向上する可能性があります。
  2. 海外での競争力低下:輸出比率の高い企業(例:任天堂のゲーム機器)は、海外市場での価格競争力が低下し、売上や利益が減少する可能性があります。
  3. インバウンド需要の減少:円高により日本が割高に感じられるため、外国人観光客向け製品(お土産品など)の需要が減少する可能性があります。

円安の影響

  1. 輸出競争力の向上:海外市場向け製品(例:スポーツ用品)の価格競争力が向上し、売上増加につながる可能性があります。
  2. 輸入コストの上昇:海外から調達する部品や原材料のコストが上昇し、利益率が低下する可能性があります。
  3. インバウンド需要の増加:円安により日本が割安に感じられるため、外国人観光客向け製品の需要が増加する可能性があります。

セクター自体の傾向

その他製品セクターは多様な製品を扱うため、為替の影響は企業ごとに異なります。例えば、任天堂のような輸出比率の高い企業は円安で恩恵を受けやすい一方、国内市場中心の企業は為替の影響が比較的小さいでしょう。

日本の代表的なその他製品セクターの企業10社

任天堂 (Nintendo)

  • 概要: 家庭用ゲーム機およびゲームソフトの開発・製造・販売を行っています。
  • 特徴: 独自のゲームコンセプトとキャラクターを生み出し、世界的な人気を誇ります。家庭用ゲーム機「Nintendo Switch」、ゲームソフト「マリオ」シリーズ、「ポケモン」シリーズ、「ゼルダの伝説」シリーズが代表製品です。
  • https://www.nintendo.co.jp/ir/index.html

アシックス

  • 概要: スポーツシューズ、スポーツウェアを中心に、スポーツ用品全般を製造・販売しています。
  • 特徴: スポーツを核とした事業領域で長年培ってきた「技術」「製品」「ブランド」に対する信頼が強みです。ランニングシューズ「GEL-KAYANO」シリーズ、トレーニングウェア、各種競技用スポーツ用品などを製造販売しています。
  • https://corp.asics.com/jp

ミズノ

  • 概要: 各種スポーツ用品、スポーツウェアの製造・販売を行っています。
  • 特徴: 高い技術力と品質で、プロアスリートから一般のスポーツ愛好家まで広く支持されています。プロ野球選手にも多く愛用されるグラブやスパイクシューズなどがあり、野球用品で高いシェアを持っています。
  • https://corp.mizuno.com/jp

タカラトミー

  • 概要: 玩具、アミューズメント機器、子供向け用品の製造・販売を行っています。
  • 特徴: 「トミカ」「プラレール」などのロングセラーブランドを持ち、幅広い世代に親しまれています。
  • https://www.takaratomy.co.jp/

三菱鉛筆

  • 概要: 筆記具、事務用品の製造・販売を行っています。
  • 特徴: 「uni」などの高品質な筆記具ブランドを持ち、国内外で高いシェアを持っています。
  • https://www.mpuni.co.jp/

ヤマハ (YAMAHA)

  • 概要: 楽器、音響機器、音響ソフトウェア、の製造・販売を行っています。
  • 特徴: 高品質な音響技術とデザインに定評があり、音楽文化の発展に貢献しています。
  • https://www.yamaha.com/ja/

コクヨ

  • 概要: 文具、オフィス家具、オフィス用品の製造・販売を行っています。
  • 特徴: デザイン性と機能性を兼ね備えた製品が多く、オフィス環境の改善に貢献しています。Campusノートが有名な製品です。
  • https://www.kokuyo.co.jp/

バンダイナムコホールディングス

  • 概要: トイホビー、ネットワークエンターテインメント、アミューズメント施設など多角的な事業を展開しています。
  • 特徴: 人気アニメやゲームのキャラクターを活用した製品やサービスを提供しています。アイドルマスターシリーズや、ガンダムシリーズなどが有名です。
  • https://www.bandainamco.co.jp/

大日本印刷

  • 概要: 1876年創業の総合印刷会社です。印刷技術を核に、情報コミュニケーション、生活・産業、エレクトロニクスの3つの事業領域で幅広く展開しています。
  • 特徴: 情報セキュリティ関連の技術に強みを持ち、ICカードやセキュリティ印刷などの分野で高いシェアを持っています。電子部品材料やディスプレイ関連製品など、エレクトロニクス分野での事業も拡大しています。
  • https://www.dnp.co.jp/index.html

凸版印刷(TOPPAN)

  • 概要: 1900年創業の総合印刷会社です。印刷技術を基盤に、情報コミュニケーション、生活・産業、エレクトロニクスの3つの事業領域で展開しています。
  • 特徴: 出版印刷の分野で強みを持ち、書籍や雑誌などの印刷で高いシェアを持っています。包装材や建材などの生活・産業分野での事業も幅広く展開しています。
  • https://www.holdings.toppan.com/ja/

その他製品セクターの5年間チャート推移

日本取引所グループの業種別その他製品業の5年チャートを見てみましょう。

色々な業種が入っているのでうまくは説明ができませんが、

他のセクターのように、2020年のコロナショックで株価は急落しました。

そのあとは、任天堂などの家の中で楽しめる製品を作っている企業が、巣篭もり需要で

需要が高まり、株価はじわじわ上昇しています。

2022年にロシアとウクライナの戦争が起こった時は、その他製品セクターが、ゲームやエンターテイメント関連など、景気変動の影響を受けにくい企業を含んでいることもあり、

株価は他のセクターと比べ急落をすることなく、横ばいの状態を続けました。

2023年から2025年は、任天堂の新型家庭用ゲーム機「Switch 2」への期待感や

円安などもあり、日銀の利上げ姿勢にも関わらず、株価は急上昇を見せています。

まとめ

2025年2月20日時点で、任天堂の時価総額は約14.9兆円です。これは、その他製品セクター内でトップクラスの規模であり、セクター全体の株価動向に大きな影響を与える可能性があります。

以下が現時点でのその他製品セクター時価総額上位5社のパーセンテージの円グラフです。

その為任天堂の家庭用ゲーム機「Switch 2」の期待がセクター自体の株価を大きく上昇させている可能性があります。

その他製品セクターは、業種が他のセクターより多様なので、個別の企業を見る必要があります。

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