どのくらいでナンピンをしたらいいか

投資方法

ナンピンとは

ナンピンとは、株式やその他の投資商品の価格が下がったときに、追加で買い増しを行う投資手法のことです。具体的には、最初に買った価格よりも安くなったタイミングでさらに買い足すことで、平均取得単価(1株あたりの購入価格)を下げることを狙います。これによって、価格が回復したときに利益を出しやすくなったり、損失を減らしたりできる可能性があります。

  • 最初に1株1000円で100株購入(投資額:10万円)
  • 株価が800円に下がったときに100株追加購入(投資額:8万円)
  • 合計200株、総投資額18万円となり、平均取得単価は900円(18万円 ÷ 200株)

この場合、株価が900円以上に回復すれば利益が出始めます。もしナンピンせず最初の1000円のままなら、1000円を超えないと利益が出ません。つまり、ナンピンは「損失を取り戻すチャンスを増やす」手法と言えます。

なぜナンピンを最初に考える必要性があるか

高配当株投資をするということは、成長株を買うのとは違い、ある程度成熟した企業の株を買うということです。

それに加え、株価が下がると配当利回りが上がるので、暴落時や全体的に下がり調子のときに買わないといけないことになります。

上記の理由によりよほどいいタイミングで購入できたとき以外は、ある程度含み損に耐える必要性が出てきます。

そこで自分が判断を誤って大きく含み損になった場合でも、高配当株投資が前提ですが、最初から配当金が目的ですので、自分の買値よりさらに下がっているということは、そこでナンピンをすることによって配当利回りを上げることができるということです。

買値からどのくらい下がればナンピンすればいいか

人により基準の違いがありますが、自分の場合を言うと、自分の買値より15%下がったところで一回ナンピンし、さらにその購入価格から15%下がったところでナンピンというようにルールを自分で作ってからナンピンしています。

注意点

購入する株は、決算もちゃんと確認した上で、IRBANKで以下の点を確認しましょう。

PER

10~20倍が一般的。低すぎると割安、高すぎると割高の可能性があります。高配当株はPERが低い(割安)傾向があるが、低すぎる場合は成長性に懸念があるかもしれません。

PERについてはこの記事にまとめています。https://syosinsyaminikabu.com/what-is-per/

EPS

EPSが高いほど、企業が1株あたりで稼ぐ力が強いです。配当の原資となる利益の指標なので、安定性や成長性を見るのに重要です。できれば右肩上がりになっている方がいいです。

自己資本比率

企業の総資産のうち、自己資本(株主のお金)が占める割合です。40%以上が目安です。高いほど財務が健全で、借金依存が少ないです。高配当でも財務が弱いと、配当が続けられないリスクがあります。

配当継続性

配当を安定的に出せているかもチェックしましょう。特に不況の時や経済的に先行きが不透明になった時期に、減配をしていないかをチェックしましょう。(コロナショックは2020年、リーマンショックは2008年)

ROE

10%以上が優秀です。高いほど効率的に利益を生んでいます。ただし、高すぎる場合は借金で無理やり上げている可能性もあるので注意する必要があります。

ROEについてはこの記事にまとめています。https://syosinsyaminikabu.com/what-is-roe/

配当性向

企業の純利益のうち、配当金にどれだけ使っているかの割合です。30~60%が健全な範囲です。70%を超えると、利益の余裕が少なく配当維持が難しい可能性があります。
100%超えは利益を超えて配当を出している状態で、将来の減配リスクが高い可能性があります。

まとめ

最初に買う時点で上記のチェックを行なってからナンピンをできれば、ある程度株価が下がる心配をせずに購入することができます。

しかし、株価が大きく下がっている場合は決算内容やその他の大きな要因が絡んでいることが多いので、最低限自分で調べて完璧ではなくとも、ある程度理由を知っておくことも必要です。

コメント

タイトルとURLをコピーしました